ワイヤレスで充電って可能なの?Wattup解説

Wi-Fiの電波のように電力もワイヤレスでデバイスに送るのが当たり前の時代が来るかもしれません。


米国のベンチャー企業Energous社が先日米国のラスベガスで開催された家電の展示会【CES】でWattupという無線で電力を飛ばすことができるデバイスを披露して話題になっています。

WattupはWi-Fiの電波のように電力を飛ばすことができる夢のようなデバイスです。

具体的には、消費電力が10W以下の電池で動く電化製品を充電することができます。

Wattupのモデム
http://www.engadget.com/2015/01/05/energous-wattup-wireless-charging-demo/

Wattupの使い方

Wattupを使うにはまずWattupをコントロールするためのアプリをスマホ、タブレットにインストールする必要があります。それができたら、Wattupを使って充電する端末を一つ一つ登録していき、あとはそのコントロールアプリでどの端末を充電したいかを指示します。そうすると、ルーターがその端末を探し出し、その端末の充電が始まります。

ルーターと端末は常にコミュニケーションを取り、お互いの位置関係を把握しながら充電が行われるので電力が無駄に放出されることがあまりありません。

Wattupの使用距離

今現在発表されている製品では約5m離れたところまでしか電力を飛ばすことはできないようですが、今後研究開発を進め一般家庭での使用に困らない9mまで送電可能距離を伸ばすことが目標のようです。


送電は5mまでできますが、遠ければ遠いほど充電するスピードは落ちるようで、具体的にはEnergous社は下記のような充電ができると説明しています:

4Wでの送電を4つのデバイスにする場合距離は0~5 フィート(0~1.5m)

2Wでの送電を4つのデバイスにする場合距離は5~10 フィート(1.5~3m)

1Wでの送電を4つのデバイスにする場合距離は10~15 フィート(3~4.5m)

なぜかこの説明の中では接続してあるデバイスは常に4つでしたが、Wattupは最大12個までデバイスを接続することができるようです。

今回紹介したWattupは今までの充電の常識を大きく変える画期的な技術でしたね。このWattupを作っているEnergous以外にも似たような技術を用いて遠距離充電を実現した製品があるので、今後各社で競争が激しくなり、どんどん性能の良いものが安価で発売されるようになったらいいですね。

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